私達は、今朝の礼拝に来てくれるよう、あなた方を招待しました。　私達は、ショッピング・モールや大学、そして通りへと出て行き、私達と一緒に時を過ごし、食事を共にするようにと、あなた方を招待しました。　そうして今朝あなた方はここに来て下さいました。　来て下さった事を感謝します！　今朝、あなた方は私達の特別ゲストです！　　

私はあなた方に秘密を漏らしましょう。　ほぼ毎回のごとく、私が座って説教を書く時、神は私に、“分かりやすくせよ”と言っておられように感じます。　理解し難くするのは容易な事です、しかし、神は“分かりやすくする”ように私に望んでおられます。　当然に私はあなた方が私を立派な学者と思ってほしいと考えています。　しかし、それはあなた方にとって、または私にとって何の得になるでしょうか？　ですから神は私に、“分かりやすくせよ”と毎週毎週告げておられるのです。　

そういうわけで、この短い説教を出来るだけ分かりやすくしたいと思います。　これは大変難解な主題ではありますが、子供にでさえ理解できるよう非常に明白に成されることを祈ります。　今朝の私達のテキストは、ローマ人への手紙第8章34節です。　“キリスト・イエスは、死んで”の言葉から、声を上げて読んで下さい。　

“キリスト・イエスは、死んで、否、よみがえって、神の右に座し、また、わたしたちのためにとりなして下さるのである”
       （ローマ人への手紙第8章34節）。

この聖句は、四つの要点に分けられます。　それは主イエス・キリストについての四つの事を私達に伝えています。

I.　最初に、死なれたのは、キリストである。

“キリスト・イエスは、死んで”（ローマ人への手紙第8章34節）。

罪は、些細で、小さく、また取るに足らないようなものではありません。　罪は、全人類を破壊し、地上をのろい、全ての創造物に苦悩と苦痛をもたらしました。　そして、永遠の罰へと何億もの人達を定めました。　罪は、神が見逃し、忘れられような些細な事ではありません。　それは非常な悪であり、神の唯一の御子の死以外の何物も、罪の難問を解決し、神の民を罪による忌まわしい状態から取り出す事は出来ません。

人の罪を償う為に代わりとなって死んだのは、ただの人ではありません。　“キリスト・イエスは死んで”（ローマ人への手紙第8章34節）なのです。　人の罪の罰を償い、罪人を聖父と正しい関係にもどす事が出来るのは、神の永遠なる御子キリスト御一人です。　使徒ペテロはこのように言いました、

“キリストも、あなたがたを神に近づけようとして、自らは義なるかたであるのに、不義なる人々のために、ひとたび罪のゆえに死なれた”（ペテロの第一の手紙第3章18節）。

神の公正な裁きは、罪の償いを要求します。　キリストは、彼の民の、罪に対する神の怒りを負う為に、十字架で自ら御自身を罰せられました。　私はすべてのことに対してルイス（C. S. Lewis）に同意しませんが、彼がこのように言った事は正当です。

キリストは私達の為に殺され、彼の死が我々の罪を清め、そして、彼の死によって、彼は死そのものを無力にした、と言われている。それが信仰形式である。それがキリスト教である。それが信じられなければならないことである（C. S. Lewis, Ph.D., Mere Christianity, HarperCollins Publishers, 2001 edition, p. 55)。

ジョン・ライス博士（Dr. John R. Rice）は、彼のこの美しい歌でそれを描写しました。

いにしえの　愛のはなし
   つみびとの　ゆるしのはなし
無償のゆるし　イエスの苦難
   カルヴァリの木のあがない

彼に置かれし　世のすべてのつみ
   つみのために捧げられし　十字架の死
御顔を背けし神　苦悩の御子を残せリ
   ひとの負債を　あがなわれたまう

合唱の部分を歌いなさい！

あぁ、あわれみの泉は流れし
   十字架の上の救い主から　流れ落ちる
我々を贖われる　尊い御血
   我々のすべての罪のための　めぐみとゆるし
(“Oh, What a Fountain!” by Dr. John R. Rice, 1895-1980).

それが、 信仰でもってイエスに来る人達の為に、十字架につけられた救い主が成されることなのです！

II.　次に、死からよみがえられたのは、キリストである。

“キリスト・イエスは、死んで、否、よみがえって”（ローマ人への手紙第8章34節）。

使徒ペテロは、このように言いました、

“わたしたちの先祖の神は、あなたがたが木にかけて殺したイエスをよみがえらせ”（使徒行伝第5章30節）。

使徒パウロは、このように言いました。　イエス・キリストは、

“死人からの復活により、御力をもって神の御子と定められた”
       （ローマ人への手紙第1章4節）。

ウォーフィールド博士（Dr. B. B. Warfield）は、“キリストは、御自身の全体的主張を、計画的に御自分の復活に置かれた。　しるしを求められた時、彼はこのしるしを唯一の、そして十分な証明として指し示された（The New Encyclopedia of Christian Quotations, Baker Book House, 2000, p. 865）。

キリストの身体のよみがえり無くしては、キリスト教は存在しません、なぜなら、キリスト教は、キリストの復活をもって成り立つか、成り立たないかであるからです。　神は、人に新生と回心を与える為にキリストを死からよみがえさせられました。　宗教改革者のジョン・カルバンは、“なぜなら、我々は彼の死によって神と和解されたので、我々に完全な救いはあるが、我々が新たな生きる望みへと生まれると言われているのは、彼の死によるのではなく、彼の復活によるのである”（The New Encyclopedia of Christian Quotations, ibid., p. 864）。　新生とは、復活されたキリストを通して、神があなた方の中に成される何かなのです。　“イエス・キリストを死人の中からよみがえらせ”（ペテロの第一の手紙第1章3節）、あなた方は新たに生まれなければなりません。　“ああことばのかぎり”を歌いなさい！

いかなるけがれも
   きよめつくさん
ちしおのちからの
   あるかぎりは
(『ああことばのかぎり』“O For a Thousand Tongues”
   by Charles Wesley, 1707-1788; to the tune of “O Set Ye Open Unto Me”).

もう一度歌って下さい！　それが、信仰でもってキリストに来る人たちの為に、よみがえられた彼が成されることなのです！　次のテキストへ続きます！

III.　三番目に、今生きておられ、天国で神の右座におられるのは、キリストである。

“キリスト・イエスは、死んで・・・神の右に座し”
       （ローマ人への手紙第8章34節）。

新約聖書の中で、15回ほど、イエスが天にあげられたこと、そして今、神の右座におられることが告げられています。

“主イエスは彼らに語り終ってから、天にあげられ、神の右にすわられた”（マルコによる福音書第16章19節）。

ももちのせいとよ
   うれいのひとと
よばれし主イエスの
   みわざをあおぎ
ささげよ　かむりをば　主に

みかみのつかいよ
   すくいのきみの
てきよりうばいし
   えものをかぞえ
ささげよ　かむりをば　主に

いばらのかむりを
   きみにあたえし
つみびとおののき
   主をあおぎみよ
ささげよ　かむりをば　主に
   (『ももちのせいとよ』“Look, Ye Saints! The Sight is Glorious”
     by Thomas Kelly, 1769-1855; sung to the tune of
       “Guide Me, O Thou Great Jehovah”).

キリストは、栄光のうちに神の右座におられます！　“キリストに栄光を！　キリストに栄光を！　王なる王、そして主なる主！”　アァメン！　『おおくのかむり』を歌いなさい！

おおくのかむり
   いざささげよ
こひつじは　座せり
   たかき御（み）座に
わがたましい
   うたえたかく
みがわりとなりし
   主なるイエスを
(『おおくのかむり』“Crown Him With Many Crowns”
     by Matthew Bridges, 1800-1894, and Godfrey Thring, 1823-1903).

IV.　最後に、私達のためにとりなして下さるのは、キリストである。

立ってローマ人への手紙第8章34節のテキストをもう一度読んで下さい。　声を上げて読んで下さい。

“キリスト・イエスは、死んで、否、よみがえって、神の右に座し、また、わたしたちのためにとりなして下さるのである”
       （ローマ人への手紙第8章34節）。

“また、わたしたちのためにとりなして下さる”方、キリストは、ただ単に天国で御座に座られているのではありません。　彼は多くのことをされています。　しかし、彼がされていることで最も大事なことは、祈りでもって、私達のためにとりなしをして下さっていることです。　説教の前に、チャン先生が読まれた聖句の中で、このように聖書は語っています、

“そこでまた、彼は、いつも生きていて彼らのためにとりなしておられるので、彼によって神に来る人々を、いつも救うことができるのである”（へブル人への手紙第7章25節）。

キリストは、いつも生きていてあなた方のためにとりなしておられるので、あなた方を“いつも”永遠に、完全に救うことができるのです（ヘブル人への手紙第7章25節）。　キリストは、祈りでもってあなた方のために、絶え間なくとりなしておられるので、“いつも”あなた方を救い、あなた方を永遠に救われたままにできるのです。

すくいぬしに　ましませど
   わがともと　なりたまいて
つねにわれを　まもりたもう
   イエスはまた　ながともなり
(『すくいぬしにましませど』“I Am Praying for You”
   by S. O’Malley Clough, 1837-1910).

あなた方がイエスに来ることをどのように私達は祈ったらよいのでしょうか！

“キリスト・イエスは、死んで、否、よみがえって、神の右に座し、また、わたしたちのためにとりなして下さるのである”（ローマ人への手紙第8章34節）。

信仰でもってキリストに来なさい、そうすれば、彼はあなた方の罪をゆるし、あなた方を永遠に救われるでしょう！　アァメン

（説教終了）
ハイマーズ博士の説教は毎週インターネットでご覧になれます。
www.realconversion.com “Sermon Manuscripts” をクリックしてください。

You may email Dr. Hymers at rlhymersjr@sbcglobal.net, (Click Here) – or you may
write to him at P.O. Box 15308, Los Angeles, CA 90015. Or phone him at (818)352-0452.

クレイトン L. チャン医師による説教前の聖書の朗読： へブル人への手紙第7章23-27節。
ベンジャミン キンケイド グリフィス氏による説教前の独唱：
“Look, Ye Saints! The Sight is Glorious” (by Thomas Kelly, 1769-1855).