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ユダヤ人への神の約束

R. L. ハイマース, Jr. 神学博士 著

GOD’S PROMISE TO THE JEWS
by Dr. R. L. Hymers, Jr.

ロスアンゼルスのバプテストタバナクル教会にて
2006年8月13日、主の日の朝に説かれた説教

A sermon preached on Lord’s Day Morning, August 13, 2006
at the Baptist Tabernacle of Los Angeles

“わたしはあなたがたの墓を開き、あなたがたを墓からとりあげて、イスラエルの地にはいらせる。”(エゼキエル書第37章12節)


私は、聖書の預言に関してそんなに多く説教をしません。 ほとんどの説教は、直接失われた者の改心に向けられるべきであると思います。 しかし、今日の世界的な動向をみると、中東における危機を深く考えざるを得ません。 そして、すべてのクリスチャンは、なぜ私達は小さな国家、イスラエル、そして、一般にユダヤ人を援護するのかを知るべきだと思います。 

プルードム氏が先ほど読んだ聖書の章節は、預言です。 普通はこれらの章節は、改心とリバイバルのテーマに応用されます。 そうすることは正しいことです。 なぜなら、リバイバルが起こるとき、大多数の人々に起こることを、そして、人が改心したときに起こる個人的なことを、これらの章節は適切に描写しているからです。 しかし、エゼキエル書第37章は、リバイバルならびに改心だけを応用として語っています。

1864年に、スポルジョン(C. H. Spurgeon)“説教者の中のプリンス”がこれらの章節について語ったことを読んでみるのは非常に興味深いことです。 スポルジョンは預言に関してあまり説教をしませんでした。 この章節の説教で、彼はこう言いました。

今、私は千年期論、もしくは時代というものについて深く思索したいとは思わない。 私は、そのことに関してまったく知らないのである。 私が、それらのことを研究する時間を与えられているのかどうか確かではないが、 預言の言葉を紐とくよりは、むしろ福音の言葉を説教する方に時間を費やすよう自分は召されていると思う。 しかし、これだけは譲れないことである。  言葉に何か意味があるのであれば、この章の意味は、こうに違いない。 イスラエルは再び組織される。 すなわち、散らばった骨は一緒に集められるのである。・・・イスラエルは再建され、その国は死から再構築されるのである。(C. H. Spurgeon, “The Restoration and Conversion of the Jews,” The Metropolitan Tabernacle Pulpit, Pilgrim Publications, 1991 reprint, volume X, pages 428-429).

なんと驚くべき言明でしょうか! 彼はそれを1864年に言ったのです! イスラエルという国家は、その後約一世紀間はできなかったのです。 近代のイスラエルが建国されるのに、84年を費やしました。 スポルジョンは、私達の今日のテキストを文字通り解釈して、次のように言いました。

イスラエルは、今日国家の地図から消滅している・・・エルサレムを統治する王はいない・・・。 しかし、その国家は再建される。 “死んだ状態”から再建されるのである。 その子孫が国家再建のすべての希望を諦めたとき、神がイスラエルのために現れる。 イスラエルは再び組織され、その散らばった骨は一緒に集められる。 再びイスラエル人による政府ができるであろう、そして、国が建国されるのである。(同書)

“イスラエルは再建され・・・国が建国されるのである。” まさにそれが84年後に起こったのです。

1947年5月14日、パレスチナの英国統治が終わりを告げたとき、イスラエルのユダヤ州が誕生しました! パレスチナのユダヤ国家委員会(Jewish National Committee)は、ユダヤ人のこの血に於ける国家的、歴史的権利を謳った宣言を採択しました。 この宣言は、この新しい州の設立を基礎に、1947年11月29日に国連総会で可決されました。 翌年の1948年5月14日に、神の言葉は成就し始めました。

“わが民よ、見よ、わたしはあなたがたの墓を開き、あなたがたを墓からとりあげて、イスラエルの地にはいらせる。” (エゼキエル書第37章12節)

2535年前に神がユダヤ人に約束されたことが起こり始めました! 神は言いました、“わたしは・・・イスラエルの地にはらせる”-それは、まさに神が行ったことなのです! 

さて、今朝、この偉大な約束とその成就の始まりに関して、三つの単純な真実を見てみましょう。

Ⅰ 最初に、“墓”の意味。

テキストはこう言っています。

“わが民よ、見よ、わたしはあなたがたの墓を開き、あなたがたを墓からとりあげて、・・・”(エゼキエル書第37章12節)

神が、彼らを“墓”からとりあげて、と言ったとき、神は何を意味しようとしたのでしょうか? その答えは、私達のテキストのその中にあります。 エゼキエル書第37章12節を見てみましょう。 最初の言葉の“それゆえ”から始めて、その節を声を上げて読んでください。 

“それゆえ彼らに預言して言え、主なる神はこう言われる、わが民よ、見よ、わたしはあなたがたの墓を開き、あなたがたを墓からとりあげて、イスラエルの地にはいらせる。”(エゼキエル書第37章12節)

ここエゼキエル書第37章12節で話されている“墓”とは、21節の“異邦人”の国々のことです。

さて、世界史を勉強した人ならだれでも知っているでしょうが、ユダヤの人々は紀元後70年にテトスのローマ軍によって故郷から離散させられました。 マギー博士(Dr. J Vernon McGee)はこう言っています。

ユダヤ人は散らばされた。 テトスの人々は彼らを奴隷にした。 彼らはローマに巨大なコロセウムを建てた。(J. Vernon McGee, Th.D., Thru the Bible, Thomas Nelson Publishers, 1983, volume IV, page 342).

これは、偉大なディアスポラ―世界中にわたるユダヤ人の離散、として知られています。 

私が1970年代にリベラル(革新派)な南部バプテスト系の神学学校に通っていたとき、そこの教授はこのように言いました。 この預言は、紀元前586年にバビロンの捕囚としてユダヤ人が連れ出された時のバビロン・ディアスポラのことで、紀元後70年のディアスポラとは全く関係がない、と。 しかし、彼らはそれがバビロンの捕囚を預言したことさえ信じていませんでした。 彼らは、それはその後に書かれたもので、本当の預言ではない、と言ったのです。 わかりますか、彼らのようなリベラルは聖書でさえも信じないのです。 彼らの言う、この章節はバビロン・ディアスポラだけのことである、というのは間違っています。 二つの理由で、それらのリベラルな先生方は間違っています。 

(1)  まず始めに、21節の中では、ユダヤ人はバビロンへ送られなかった。 彼らは、“異邦人”に送られ、バビロンから連れ戻されなかったが、“すべての地域”から 連れ戻されたのです。

(2)  次に、神が“わが霊を、あなたがたのうちに置いて”(エゼキエル書第37章14節)という未来のできごとに関して、この章節は明らかに預言的です。 それは将来の出来事で、まだ成就されていません。 私達は今ここに、12節の成就の始まりを見ています。 未来に、13節と14節は成就されます。


しかるに、私達のテキストの成就は、ほんの58年前に始まったばかりです。 神は彼らの墓を“開け”始め、彼らを世界中の“墓”、たとえば、ドイツ、フランス、ロシアのような多くの“異邦人”の国々から“とりあげ”始めたのです。 これは今日でも起こっているのです。 ユダヤ人達は、今でも異邦の国々の“墓”から取り上げられているのです。

Ⅱ 次に、神がこれを行っている理由。

あなた方は、なぜ神はこの約束をユダヤ人にしたのか、不思議に思う亜もしれません。 

“わたしはあなたがたの墓を開き、あなたがたを墓からとりあげて、イスラエルの地にはいらせる。”(エゼキエル書第37章12節)

なぜ神はユダヤ人にこのすばらしい預言と希望を与えたのでしょうか?

神は、この約束を、彼らがこの約束を受けるに値するから、あるいは、彼らが良い民人だから、彼らにしたのではありません。 イスラエルには、アラブの良いクリスチャンもいます。 一方、そこにいる多くのユダヤ人は完全に世俗化し、無神論者もいるのです。 ユダヤ人がイスラエルの地を与えられたのは、彼らが良い民で、神の目に宗教的であるからではないのです。 モーセが、次のように語ったとき、そのことを明白にしました。

“あなたが行ってその地を獲るのは、あなたが正しいからではなく、またあなたの心がまっすぐだからでもない。 ・・・これは主があなたの先祖アブラハム、イサク、ヤコブに誓われた言葉を行われるためである。” (申命記第9章5節)

神がユダヤ人をイスラエルに連れ戻している理由は、神がその土地をアブラハム、イサク、そしてヤコブ-族長、ならびに創世記にさかのぼり、約束されたからです。 創世記第17章8節を開いてください。 起立してこの節を声を上げて読んでみましょう。 神はアブラハムにこう語りました、

“わたしはあなたと後の子孫とにあなたの宿っているこの地、すなわちカナンの全地を永久の所有として与える。 そしてわたしは彼らの神となるであろう。”(創世記第17章8節)

着席してください。

これは、キリストの誕生する1900年に、族長に与えられた、神がアブラハムと交わされた無条件の契約の一つです。 私は、これは無条件の約束であった、と言いました。 神はこういうふうには言いませんでした、“私は、もしあなたとあなたの子孫とが私に従えば、この地をあなたに与える。” いいえ、神は単にこう言いました、

“わたしはあなたと後の子孫とに[それを]与える。” (創世記第17章8節)

付帯条件は何もありません。 その土地は、神のアブラハムとその子孫とに結ばれた無条件の契約の故、ユダヤ人に与えられるのです。 それは彼らの土地なのです、なぜなら、神がそれを彼らに与えたからで、けして、彼らの良い行いや正しさのためではなく、神御自身の恵みだけによるのです。

神は永久の契約をアブラハムと結ばれました。 その契約は決して破棄されません。 ユダヤ人がたとえ何をしても、神は彼らにその土地を与えられたのです。 たとえ、ほとんどのユダヤ人がキリストを拒否しても、このアブラハムにされた永久の無条件の約束は、壊れないのです。 現代のイスラエルにあるユダヤ人州は、アブラハムと約束した、神のまったくの恵みによって存在しているのです。 そして、神は御自身の約束を破ることはしないのです。

“わたしはあなたと後の子孫とに[それを]与える。” (創世記第17章8節)

それゆえ、エゼキエル書の中で神はこう言われたのです。

“わたしはあなたがたの墓を開き、あなたがたを墓からとりあげて、イスラエルの地にはいらせる。”(エゼキエル書第37章12節)

Ⅲ 最後に、タイプ(型)とアンチ・タイプ(対型)。

“タイプ(型)”とは、新約聖書の中のアンチ・タイプ(対型)によって成就される、旧約聖書の中の何かです。 ここにはタイプとアンチ・タイプの両方があると、私は確信しています。 旧約聖書のタイプは、神の約束です。

“墓を開き、あなたがたを墓からとりあげて、イスラエルの地にはいらせる。”(エゼキエル書第37章12節)

アンチ・タイプ、もしくは新約聖書の成就、はいくつかの新約聖書の章節にみえます。

私が取り上げる最初のアンチ・タイプは、ラザロの死からのよみがえりです。 ラザロは死んで、墓に安置されました。 すでに四日がたっていました。 彼の姉妹が次のように言うほど、彼が死んで墓に安置されてから、時間がたったのです。

“もう臭くなっております。 四日もたっていますから。”(ヨハネによる福音書第11章39節)

しかし、イエスはラザロの墓に来て、

“大声で「ラザロよ、出てきなさい」と呼ばわれた。 死人は・・・出てきた。”(ヨハネによる福音書第11章43‐44節)

墓からラザロを呼ばわれたのは、ユダヤ人を彼らの墓から出てくるよう呼ばわれた神の呼ばわりの成就した描写です。

“わたしはあなたがたの墓を開き、あなたがたを墓からとりあげて、イスラエルの地にはいらせる。”(エゼキエル書第37章12節)

イエスがラザロを墓から出るよう呼ばわり、彼が再びイスラエルのエルサレムの通りを歩いたとき、それは、まさしく文字通りに起こったそのことではないでしょうか? 

二番目のアンチ・タイプは、イエス御自身が墓からよみがえられたとき、成就しました。 その婦人達が、復活祭の朝にイエスの墓にやって来たとき、彼らはイエスが死からよみがえったことを知りました。 神がイエスを“[彼の]墓から‘とりあげ’”、そして、彼は再びイスラエルの通りを歩きました!

“この御使は女たちにむかって言った、「恐れることはない。 あなたがたが十字架におかかりになったイエスを捜していることは、わたしにわかっているが、もうここにはおられない。 かねて言われたとおりに、よみがえられたのである。」”(マタイによる福音書第28章5‐6節)

ちょうど、ユダヤ人が墓からとりあげられ、“イスラエルの地に”はいらせられるように、神はイエスを死からよみがえらせ、墓から出させ、もう一度イスラエルの通りを歩かされたのです!  なんとすばらしいアンチ・タイプなのでしょうか! なんとすばらしい成就なのでしょうか!

三番目に、新約聖書では、アンチ・タイプとして、あなた自身の改心を上げています。 それは、あなた自身の新生で、ユダヤ人を捕囚から上げられ、神は彼らに彼ら自身の土地に戻るようされました。 エペソ人への手紙第2章5節を開けてください。 起立して声を上げてこの節を読んでみましょう。

“罪過によって死んでいたわたしたちを、キリストと共に生かし―あなたがたの救われたのは、恵みによるのである。”(エペソ人への手紙第2章5節)

着席してください。

世界中の異邦人の国々の墓に離散されたユダヤ人のように、あなたは“罪過によって”死んでいたのです。 しかし、神はあなたのところに来て、あなたを“生かし”たのです。 それは、神は恵みによりあなたを“あなたの墓からとりあげ”“させられ”たという意味です。

あなたは福音の言葉を聞くとき、それを拒絶してはいけません。 ユダヤ人が彼らの復活にあるように、人は己の改心に肯定的なのです! 神はあなたを自分の墓からとりあげ“させる”のです! 神は救いのためにあなたをイエスのところへ“連れてくる”でしょう! 墓から出てきて、イエスに来なさい。 あなたのすべきことは、キリストを拒絶するのを止めることです。 彼はあなたを今朝呼んでいます。 あなたの中には、彼が読んでいるのを知っている人もいるでしょう。 彼は、あなたの罪の償いのために十字架で亡くなりました。 あなたに生を与えるために、彼はよみがえりました。 今、彼は御自身に来て、許しを得、永遠の生命を受けるように、あなたを呼んでいます。 彼の呼びかけを拒否してはいけません。 彼に来なさい、そしてあなたは救われるでしょう。

“わたしはあなたがたの墓を開き、あなたがたを墓からとりあげて、イスラエルの地にはいらせる。”(エゼキエル書第37章12節)

それはまさしく、主が天から降りられて来るとき、私達が向かっているところなのです。 もし、あなたが今イエスに来るのであれば、あなたは彼と一緒にエルサレムのオリーブ山の頂に降りてくるでしょう。 そして、神は、

“イスラエルの地にはいらせる。”(エゼキエル書第37章12節)

何と幸せな約束なのでしょうか! 何と完璧な喜びなのでしょうか! 古い賛美歌にあるように、

我は約束された地に拘束されし、
我は約束された地に拘束されし、
ああ、誰が我と一緒にあられようか、
我は約束された地に拘束されし!
  (“On Jordan’s Stormy Banks” by Samuel Stennett, 1727-1795).

(説教終了)
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アベル・プルードム氏(Mr. Abel Prudhomme)による説教前の聖書の朗読:
エゼキエル書第37章1‐13節
ベンジャミン キンケイド グリフィス氏 (Mr. Benjamin Kincaid Griffith)
による説教前の独唱: “On Jordan’s Stormy Banks”
(作詞by Samuel Stennett, 1727-1795)


要 綱

ユダヤ人への神の約束

R. L. ハイマース, Jr. 神学博士 著


“わたしはあなたがたの墓を開き、あなたがたを墓からとりあげて、イスラエルの地にはいらせる。”(エゼキエル書第37章12節)

I.   最初に、“墓”の意味。エゼキエル書第37章21、14節。

II.  次に、神がこれを行っている理由。申命記第9章5節;
創世記第17章8節。

III. 最後に、タイプ(型)とアンチ・タイプ(対型)。
ヨハネによる福音書第11章39、 43‐44節;
マタイによる福音書第28章5‐6節;
エペソ人への手紙第2章5節。